旬の食材図鑑

だいこん(大根)


だいこんの種類と旬
 おでんでは、人気ナンバー1の座を争い、魚と一緒に煮物にすると相性抜群。おろすとピリリ、火を通すと甘い。まさに冬野菜の王様「だいこん」。
 だいこんはキャベツなどと同じアブラナ科の植物。日本の代表的な野菜で、作付面積、生産量ともに一位を誇っています。地中海沿岸からキャベツなどと共にシルクロード経由で日本に渡来してきただいこんは、「古事記」「日本書紀」にも記述が残っており、奈良時代には既に栽培が行われていたようです。
 その後、日本人の嗜好と気候に合わせて次第に交配を繰り返しているうちに、世界でも類のない変貌を遂げ、太さ、丸さ、長さ、大きさ、また色や味、蒔きつけ収穫の時期にもそれぞれの特徴を見せるようになりました。その結果、現在100以上もの品種があります。
 その中で、生産量の実に95%を占めるのが、青首大根。”耐病総太り”という品種で、だいこんの上部が地上に出て緑色になるという特徴を持っています。辛味が弱く、煮崩れしにくいので消費者に好まれるこのだいこんは、収穫時に引き抜くのが簡単なので収穫しやすいと生産者から重宝がられ、また上から下まで同じ太さなので扱いやすいと流通業者からも好まれています。
 一方で、地域ごとに特色のあった地大根は年々減少の一途をたどっています。有名な地大根としては、以下のようなものがあります。
練馬大根  (東京) 白首大根の代表
三浦大根  (神奈川) だいこんなますをつくるのに最適
守口大根  (岐阜) 世界最長(1.5mにもなる)の粕漬け用
聖護院大根 (京都) 丸型の京野菜。柔らかくて甘い。煮物に適する
桜島大根  (鹿児島) 世界最大の丸型だいこん。直径30cm以上
亀戸大根  (東京) 葛飾の農家3軒で作られる幻のだいこん

 日本の食生活に欠かせないだいこんは、一年中販売されていますが、基本は夏の終わりに種をまき、冬に収穫したもの。煮物に漬物にと、なんといっても冬の野菜の王様、食卓の主役です。

だいこんには栄養がたっぷり
 だいこんには、ジアスターゼという消化酵素が含まれており、でんぷん質やたんぱく質、脂肪などの消化を助けるので、まさにごはんの友。また、胃酸を中和する作用もあるので、二日酔いなど胃もたれにもよいと言われています。また、発ガン性物質を分解するオキシダーゼが含まれているので、焼き魚の焦げをあまり気にする必要もありません。
 一方、葉には、カロチン、カルシウム、鉄分、ビタミンなどが豊富に含まれているので、ぜひとも捨てずに食べるようにしてください。

冬はやっぱりだいこん料理
ふろふき大根
 あつあつのふろふき大根は、寒い季節にぴったりです。ゆず味噌、からし味噌などでいただきます。

<材料>(2人分)
 だいこん 10センチ
 昆布 5p角1枚
 ゆずみそ
 ・鶏ひき肉 30g
 ・ゆずの皮適量
 ・しょうゆ、みそ、砂糖各大さじ1杯


<作り方>

だいこんは5センチ程度に輪切りにし、皮を厚めにむいて面取りをする。器に盛るときに下になるほうの面に、包丁で十文字の切り目を入れる。
.鍋にだいこん、昆布、しょうゆ大さじ1杯を入れて、かぶるくらいに米のとぎ汁を注ぎ、強火にかける。
ゆずみそを作る。耐熱容器に鶏ひき肉、みそ、砂糖各大さじ1杯、すりおろしたゆずの皮少々、水大さじ2杯を入れて混ぜ合わせ、ラップをして電子レンジで1分加熱します。
竹串がすっと通るくらい柔らかくなったら、網じゃくしですくって小鉢に盛る。
だいこんの上に、ゆず味噌をのせ、ゆずの皮をちらしていただく。

雪鍋
 だいこんおろしで鶏、豆腐を煮たさっぱり味の鍋。キムチ鍋など濃厚な味の鍋が流行っているけど、たまにはあっさりとした鍋はいかがですか。

<材料>
 だいこん 1本弱
 豆腐 2丁
 鶏ささみ 4本
 白ネギ 2本
 水菜 1/3束
 ミツバ 1/2束
 巻き海苔 1/2束
 昆布 1枚
 醤油

<作り方>
だいこんをすりおろして水気をきる。豆腐は3cm角に、鶏ささみはそぎ切りに、白ネギ、水菜はざっくりと切る。海苔は火にあぶり、細切りにしておく。
土鍋に昆布と水を半分ぐらいいれて火にかけ、煮立ったら、鶏ささみと白ネギ、水菜を加え、再び煮立ったら、あくを取り、豆腐を加える。
豆腐が浮かんできたら、だいこんおろしを加え、だいこんおろしが透き通ってきたらミツバをくわえて、一煮立ちさせ、火を止める。
器にとり、のりを散らし、醤油と酒を混ぜたつけ醤油でいただく。

<雑学>だいこんおろしのおいしいおろし方
 だいこんの辛味の成分イソテオシアナート類は、だいこんの上部には少なく、下部になるほど多く含まれています。ですから、ピリリとしただいこんおろしを食べたければ、尾の方を使うとおいしくできます。また、力強く直線的におろすと辛く、やさしく円を描くようにおろすと甘いだいこんおろしになります。ただし、おろしてから、1時間もすれば、辛味も栄養も少なくなってしまうので、ご注意を。



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