栄養価の高いクルミ
わが国でクルミの果実として利用しているものには、日本在来のオニクルミ、ヒメクルミ、カシクルミがあります。前2者は殻皮が固くて割れにくいので商品として利用価値が低く、カシクルミは割れやすく果肉も多いので高級菓子用として利用されています。
家庭でクルミ和え、クルミ餅、クルミおはぎとして利用している地方もあります。
クルミ羊羹やクルミ最中、クルミ砂糖菓子などの高級菓子としての需要も増えてきていますし、搾油粕は香ばしく、パン混用としても用いられています。
殻は固く工芸品にもなります。
栄養価が高く、脂肪60〜70%、タンパク質20〜28%、炭水化物、有機物、ビタミンを含んでいることからアメリカでは、クルミが多く消費されています。
クルミ1個は鶏卵5個分とも言われています。
粗放栽培ができる
クルミは温帯の冷涼で、降雨量の少ないところが適し、耐寒力はあります。気温が高く多湿なところでは、枝が徒長して花芽が着きにくくなります。
発芽は4月中、下旬で、この時期に晩霜に見舞われると、雄花が障害を受けます。植え付け後5〜6年で結実をし、10年位で盛果期に入ります。
クルミは病害虫は少なく、粗放的に栽培できます。しかし、根が充分張ってない幼木期は、生長が悪いので注意する必要があります。
成熟すると外の皮が割れて殻果が落ちてきます。
わが国で最も多く栽培されているのは、長野県です。
主な品種
晩春、信鈴、清玉、金豊、和光、要鈴、豊国、美鶴、豊笑、みずほ
縄文人の大切な食物
先土器時代から紀元前三世紀ごろの弥生時代までの間を縄文時代といい、人は竪穴住居に住み、魚介類をとったり山野の動植物を採取し、土器を使って生活していました。各地にみられる貝塚は、縄文人のゴミ捨て場ということになりますが、ここでたくさんの遺物が発見されています。その数は九州から東北、北海道にいたるまで2万ヶ所以上あったと推定されています。
海岸や河川近くの集団は魚介類を多く食べ、平地や丘陵に住む集団は、森林の恵みである木の実やヤマイモ、クズなどを食糧源としてきました。
縄文時代には、まだ米はありませんでしたから、木の実とりわけクリ、クルミ、ドングリ、トチ、カヤ、ハシバミなどのナッツ類がエネルギー源となっていたに違いありません。
遺跡から発見された分布からクリとクルミが、全体の約70%を占めています。
くるみ割り人形
チャイコフスキー作曲のバレエ。
ドイツのホフマンの童話「くるみ割り人形と鼠の王様」(1816年)をもとに、ペティパが脚色、イワノフの振り付けで1892年ペテルブルグで初演。
少女クララがクリスマスにもらった、クルミ割り人形が夢の中でネズミの大軍を負かして美しい王子となり、クララをお菓子の国に案内するあらすじ。
(世界原色百科事典 小学館より抜粋)
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